【連続DIYワークショップ】プロローグ -趣旨-

【趣旨 -目にも留まらぬ遅さで建築をつくる- 】

 唯ーハッキリしていること。それは職人さんは凄いという事だ!彼らの手際は素晴らしく、刻み込まれた身体性と材料に対する幅広い知恵を武器にトントンカンカン。目にも留まらぬ速さで仕事を進めていく。大工さんに任せれば万事解決問題なし!

 しかし、どうだろう、我々のそのような過度なプロ任せの態度によって、建築は我々の手を離れ、スクラップアンドビルド。特定の人しか立ち入らない消費の対象になってしまったのではないか。しまいにはハコモノ建築などという酷い呼び方をされる始末である。

 そこで!私たちは1つの仮説を立てた。それは、「みんなの建築」こそ目にも留まらぬ遅さでつくられるべきではないか!という説。

 工事が進んでるのか進んでないのかよくわからない。そんな遅さ。イメージにあるのは世界一有名な建築の1つサグラダファミリアだ。

 昔から大切な建物は時間をかけてゆっくりゆっくりつくられる。ピラミッドもタージ・マハルもそう。完成はまだかまだかと待ち望むうちに、それを見る者との間に繋がりが生まれ、できあがった時の喜びはひとしお。これは愛の領域にまつわる問題である。

 「二つ台みーとみーと」はプロに頼めばすぐ完成できるような小さな建物だけれども、あえて少しずつ少しずつ進めている。シャッターを開け現場にいるとよく話しかけられる、「ここは何になるんだい?」「何をやってるんだい?」おじいさん、学生、子供達れのお母さん、、、会話が弾み、正直、注目度の高さにドキドキする。

 そしてもうひとつ。「遅さ」のいい所は素人の関与する余地が生まれるということである。

 納期が厳しければ職人さんの現場はピリピリ。しかし、どうだろう工期をゆっくり設定すれば素人でも立ち入れるし、施工に参加する余地もある。

 高すぎるクオリティを期待しなければ素人だって意外と施工参加できるものだ。実際に我々は、天井、タイル、壁など既に自分たちの手で進めている。この間は散歩中の方が興味を持ってくれて参加してくれた。

 そして僕たちは既に工事現場で塾を運営しているし昨年からイベントをバンバンやっている。工事現場でですよ!通常ではありえない光景が広がります。

つまり我々は建設プロセスを人々の目にさらすような、新しい地域拠点の建築生産を模索しているのです。

長々と語ってきたけれど、何が言いたいかと言うと、それはあなたの力が必要だという事なのです!!9月は子供からお年寄りまで誰でも参加できるようなDIYのワークショップを開催します。

 100人以上の人を集めて進めたいと思っています。ぜひぜひご参加・ご協力お願いいたします。

文章_8000000studio 馬鳥・陳

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